細部と全体の連動

リラックストートの内側にはポケットが2ヶ所ついています、
一般的に内ポケットは本体胴部(面積の大きい部分)に配置されているのですが、
このカバンは生地が柔らかいので、「マチ」に配置しました。

実はこのポケット、使い勝手が想像以上に良いのです。
その理由を書きだしてみると・・・

・マチ幅が130mmあるのでペットボトルだけでなく、サイフや小さいポーチも入るほどの収納力がある。
・ポケットの仕切高が本体「天」までなく、少し下がったところにあるのでポケットに手が入りやすい。
・肩掛けやタスキ掛けの状態から手を入れると、ショルダーベルトのテンション状態から「マチ」に壁ができる形になるので、
目で確認せずともポケットにアクセスし易く、取り出しやすくなる。

と解りにくい箇所の説明ですが、ちょっとしたことが重なった結果、あまりない使用感が生まれました。
だけど、あくまで「解りにくい」のでこの文面も伝わりにくいのかも知れません。とくに三つ目、伝わるかな?

そして、このポケットは本体デザインにも影響を与えました。
試作段階でこの素材はかなり柔らかく、型崩れが強かったのですが、
生地を二重にすることで、大幅にコシが生まれ、手触り感が格段に向上しました。

そして「生地が二重」「内マチポケット」であることが重なり、
ポケットにモノを入れたときに本体フォルムが崩れにくいという利点が生まれました。
試作時、外ポケットにした場合は本体に対して外に膨らむようになったのですが、内側に設けると内側に膨らみました。
これは本体が生地二重に対し、内マチポケットが一重であることと、パターンによるものだと考えられます。

ルイス・サリヴァンの「形態は機能に従う」の真意とは異なるかも知れませんが
細部から本体の形状に連動した展開、機能が形を生み出す理由となる関係性が出せたのかな。
モノを作っていく過程で得た発見と嬉しさだなぁ。と一人こっそりと感じた瞬間でした。

innerpocket